SDGsはどこまで教える?段階別の学習内容と、なにを考えさせるか

SDGs3ステップ 教育

SDGsを教えようと思っても、内容が多岐にわたり「どこまで教えれば良いかわからない」「どこを教えて良いかわからない」と感じたことはありませんか?
SDGsを教えるときには、子どもたちの理解度に合わせて、教える内容を選択することが必要です。
今回はSDGsを教えるときの段階別の学習内容となにを考えさせれば良いかをお伝えします。
私は、総合探究のカリキュラム立案に携わり、SDGsを子どもたちに教えてきました。
そこでの経験をふまえ、授業ですぐに使える内容やポイントをお伝えします。
この記事を読めば、明日から使えるSDGsの指導案がイメージできるようになりますよ。

ここまで伝える!SDGs学習の3ステップ

3ステップ

初級編:SDGsってなんだ?

子どもたちが「SDGsを聞いたことがない」場合に


「SDGsを聞いたことがない」という場合には、まずSDGsの概要を教えることが重要です。
下記の2つを教えるようにしましょう。


世界の国々で共有された17の目標があること
途上国も先進国もどの国でも課題を抱えていること
例)目標5 ジェンダー平等を実現しよう
  途上国:「女性だから」という理由だけで、収入や待遇に差がある
  先進国:女性だと「リーダー」として活躍することが難しい
初回で教える内容は簡単なことだけにとどめ、次回以降に少しずつ深掘りするようにしましょう。

中級編:SDGs こんなことは知ってる?

子どもたちが「SDGsの簡単な内容を知っている」場合に


「SDGsの簡単な内容は知っている」場合には、「17の目標同士が関連しあっている」ということを教えましょう。
・目標同士はつながっている
 例1 目標4と目標1 質の高い教育が行き届かないと、経済的に自立することは難しい
 例2 目標12と目標14 大量生産大量消費で海洋汚染が起こる
  
・SDGsウェディングケーキ
 SDGsウェディングケーキは、人々が生活していくための「土台となる部分」や、「その上に社会生活が築かれていること」などを示している。
「地球環境」の上に「社会」が成り立ち、その上で「経済活動」をおこなうという捉え方。

くわしくは「農林水産省HP」へ

上級編:SDGsで考えてみよう!

子どもたちが「SDGsに関する基本的な内容を学習している」場合に


「SDGsに関する基本的な内容を学習している」場合には、SDGsを通して「自分と世界がつながっている」ことを教えましょう。
日常生活でおこなっているさまざまな行動が、自分もしらないどこかのだれかの課題につなっています。
具体的な課題を取り上げて、自分と世界とのつながりを考えさせましょう。

SDGs学習を通して考えさせたいこと

考える子ども


SDGs学習を通して、子どもたちに考えさせたいことは以下の2つです。

・自分事だととらえること
・宇宙船地球号

自分事だととらえること


自分の生活と社会問題との関わりを、自分事として捉えさせることがなによりも大切です。
自分事として捉えることで、小さな1歩を踏み出すことにつながります。
SDGsを学び、行動につなげていくことが重要になるのです。
遠い世界で起きている問題でも、実は自分の生活が関係しています。

宇宙船地球号


「地球号という宇宙船」に世界中の人々が乗りあっている。
この考えが非常に大切です。
グローバル社会では、国境を越えて世界規模で問題が起こります。
そんな「地球の乗組員の一員」だととらえられるように促すことが重要です。

まとめ

紙ヒコーキ
  • 「SDGsを聞いたことがない」という場合には、まずSDGsの概要を教える
  • 「SDGsの簡単な内容は知っている」場合には、「17の目標同士が関連しあっている」ということを教える
  • 「SDGsに関する基本的な内容を学習している」場合には、SDGsを通して「自分と世界がつながっている」ことを教える
  • 「自分事だととらえること」や「宇宙船地球号」だと考えさせることが重要

今回は、子どもたちの理解度にあわせた学習内容の提示について学んできました。
子どもたちの反応をみながら、「どこを教えるか」「どこまで教えるか」を考え、自分と社会とのつながりを感じさせることにつなげていきましょう。

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